ペットは一番の友達であり恋人
「これなんだけど、よかったら見てみて」。俺はスマートフォン様、ありがとうございます、と心の中でお礼を言う。スマートフォンというのは、本当に便利だ。どんなところにいても自分の「ホームページ」が見れるからね。俺は、三年前に子猫を飼うことになった。その記録を残したいと思って、いわゆる「ブログ」を始めたのだった。そのブログは人気を博して、色々な恩恵を受けることとなった。全く下心を持っていない、純粋な「子猫を愛する気持ち」から始めたブログだったが、あまりに女性ウケがいいので、今は三割以上、いや五割かな。「下心」の割合が増えてしまっている。
とにかく、初対面の女性にウケをとるには、「ペットブログ」がいちばんなのだ。いちばん短時間で効率よく、自分に好意を持ってもらえるのだ。どんなにイケメンや、どんなにモノマネがうまくても、ここまでの好意っていきなり持ってもらえないんじゃないだろうか。
初対面の女性と話すとき、俺はわざと「ペットブログ」に話がいくように仕向ける。「そういえば、趣味って何かあるの?」「私は、そうですね。最近iPadを買って、それが楽しいんですよね」俺の目がキラリと光る。「うわ、いいな。今も持ってるの?」「はい。軽くて持ち運びが便利ですからね」「いいなぁ。俺もさ、ペットのブログをやっててさ。移動先でも色々更新できたらいいなって思ってるんだよね」ここで、あえて「ペットのブログ」と言うのがポイントだな。「ブログ」だけだと食いつきが悪いからだ。「あ、ペットブログですか。いいですね。犬? 猫?」「あ、猫なんだ」「あぁ、いいなぁ。私もいつか猫を飼いたいって思ってるんですよ」「あ、猫派なんだ?」「はい、実家で長い間、猫を飼ってまして」「それなら、接し方も上手そうだなぁ」「結構、ねこじゃらしとか上手いですよ。あ、よかったらiPadでブログを拝見してもいいですか?」俺は、よし、いい流れだと思う。数分後には「可愛い!」とタメ口で話しかけてくれる彼女がいるだろう。